The Logs は、データをナラティブに扱い、相互理解から生まれる創造的なインスピレーションを、未来の価値へと変える「ナラティブデータマネジメント」を提供しています。
創業者の原体験と思想
中高生時代の私は、比較的恵まれた家庭環境にありながら、どこか日常に手応えのようなものがないと感じながら生きていました。
憧れる人物もなければ、内側から湧き上がる願いのようなものも見当たらず、ただ、世の中にあふれる「こうあるべきだ」という言葉を拾ってきては、表面的に真似して、自分なりの"かたち"を取り繕う時間を長く過ごしていたと感じています。
そんな自分にとって、鮮烈だったのは、小学校・中学時代の親友の姿です。
彼は小学生のうちに「航空整備士になる」と将来を定め、高校には進まず航空系の高専に進むと、たったりひとりで決めていました。 その意志をめぐって家族と衝突しながらも、揺らがずに道を選んだ彼の姿は、私に自身の空虚さを突きつける存在でもありました。
私はそのとき、はっきりと感じたのです。
自分は、恵まれた環境にいながら人なりには真面目に勉強を続けていても、ただ空虚で意味のない存在なんだ。ただ生きていて、薄っすらと、しかしとめどなく自身の存在を炙り続ける自身の生に対する申し訳なさ。
その感覚は、成人した後も消えることはありませんでした。自分なりに努力をし、与えられた役割を果たしていても、どこか他人が発した「こうあるべきだ」という言葉を、器用に付け替えながら生きていくような、芯のない感覚が残り続けたのです。
そんな私もやがて社会人となり、新卒一年目のエンジニアとして障害対応にあたっていた現場で、先輩から投げかけられた一言が、思いがけず心に残りました。
「ログは、もう確認したのか?」
技術的にはごく当たり前の指示でした。
しかし私はそのとき、「ログを見る」という行為の奥に、妙なリアリティを感じたのです。 ログとは、システムでおきた出来事の時系列記録です。時間の流れと因果をたどり、仮説を立て構造を読み解くことで解決を見い出す。
物語を読みといて可能性を見出すような感覚。 いや、むしろ物語そのものが立ち現れる余地があることに、何か非常に魅力的に感じたのです。
人間の営みもまた、あらゆる記録のなかに痕跡を残していく。そして、それを他者が読み解くことで、価値や、意味の構造が浮かび上がってくるのではないか ──
たとえ自身を強く突き動かす内発的な動機に出会っていなくとも、他者のまなざしが契機となり創造的インスピレーションが生まれ、新たな物語が始まるような構造を作ってみたい。
そんなビジョンが、静かに心に灯った体験でした。
The Logs という社名は、そのような原体験から生まれたものです。
ナラティブデータマネジメントが照らす未来
The Logs は、データをナラティブとして扱い、人と人の間に生まれる理解やインスピレーションを支える仕組みを「ナラティブデータマネジメント」として体系化・提供しています。
私たちが作りたいのは、「正しく語れる」世界ではなく、他者の視点の中で無数の価値の可能性が浮かび上がる構造です。
それは、ただの自己分析や評価のためのデータマネジメントではありません。
意味のやりとりが自然に起こる状態を設計し社会の中に実装する、静かで根源的な仕事です。
私たちが見ている未来は、相互理解が創造を呼び、人間ひとりひとりが社会の進化に貢献できる構造を持つ世界です。
メリトクラシーに偏ることなく、人間社会の可能性を信じ抜く思想から、その未来を支えていきたいと考えています。
The Logs ── 人と人との間に創造的インスピレーションを そして、まだ見ぬ価値に、かたちを。
💁♀️ Contact
✉️ contact@logs.world
© 2025 The Logs, All Rights Reserved.